恵那市に「健幸都市えな」という看板が加わったのは1年ほど前のこと。「健幸」という言葉は恵那市の専売特許というわけではなく、全国各地で掲げられていますが、これからの超高齢化社会を象徴するキーワードの1つとなりそうです。
さて「健幸」を考えるうえで「寿命」という2文字を無視することは出来ません。平均寿命が何歳なのかということは多くの皆さんの知るところです。しかし「健康寿命」についてはいかがでしょうか? こちらの方が「健幸」を考える上ではより重要ですね。
最近の調査によるとこんな結果が出ています。
- 日本人男性の平均的な健康寿命:70.42歳
- 日本人女性の平均的な健康寿命:73.62歳
これを見ると60歳=定年という考え方が間違いであることを思い知らされます。ちなみに上記の数字≒平均寿命だったのはいつ頃のことだと思いますか?
答えは男性が昭和45~50年くらい、女性が昭和40~45年くらいの頃で今から半世紀も前のこと。この頃の常識にとらわれていてはいけませんね。
ここに面白いデータがあります。最新の平均寿命と健康寿命の差をとると、男性が9.13年、女性が12.68年とのこと。60歳にこれを足すとほぼ当時の平均寿命と等しくなります。つまり「非健康」な状態になってから死亡するまでの期間はあまり変化しておらず、「健康」な時期が長くなったことが平均寿命の伸びに大きく貢献していることがわかります。
このような時代の変化を踏まえて「老後」の人生設計をする必要があります。「60歳定年⇒老後」という先入観から脱出して、「健康寿命」に達するまでは何事にもアクティブで、そしてその後は昔ながらの「老後」という具合に2ステージそれぞれを意識した生き方をしなければならない、そんな時代になっているのです。